デイリーディボーション 11月27日(月)

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デイリーディボーション 11月27日(月)

2017年11月27日(月)

【通読】
マタイの福音書 27:1-2
1さて、夜が明けると、祭司長、民の長老たち全員は、イエスを死刑にするために協議した。2それから、イエスを縛って連れ出し、総督ピラトに引き渡した。

【ポイント】
①的外れの熱心さは罪の原因となる
当時のイスラエルはローマ帝国の支配下にありました。多くの人はイエス様の時代にもイスラエルという国があったな印象を持っている人がいるかもしれませんが、独立国家としてのイスラエルは存在せず、ユダヤ・サマリヤ、ガリラヤなどの地域に分割され、ローマ帝国の属州として統治されていました。ユダヤ人からの不必要は反発、反乱を避け、治安を維持するためだと思われますが、ユダヤ人に対して神殿での礼拝などの自由などは与えられていました。しかし、完全な自治が与えられていたわけではなく、死刑はローマ帝国の法律に基づいた裁判によって行われていました。つまり、ユダヤ人指導者が「イエスの行いは神を冒涜するもであり、自分たちのルールでは死刑に値する」判断したとしても、ローマ帝国の裁判なしに死刑を執行することは許されていなかったのです。

しかし、ユダヤ人指導者たちはなんとしてもイエス様を死刑にしたいと思っていたので、仕方なく総督ピラトに訴え出たのです。ちなみに、ヨハネ8章でパリサイ人や律法学者が姦淫を犯したとされる女性をイエス様のもとに連れてきて、「モーセは律法の中で、こういう女を石打ちにするように命じています。ところで、あなたは何と言われますか。」と聞くわけですが、この状況を理解していれば、パリサイ人や律法学者がイエス様に罠を仕掛けていることにすぐに気がつくことができます。つまり、イエス様が「石打にしなさい」言えば、「ローマ帝国の法律を犯した!」とイエス様を訴えることができますし、「石打ちにしてはならない!」といえば、「イエスはモーセの律法を無視した!」と言いがかりをつけることができるからです。結局、イエス様は律法も無視せず、ローマ法も犯さないという、イエス様の驚くべき知恵を明らかにするだけの結果になってしまったわけですが、その後もユダヤ人指導者たちは何とかして、イエス様を合法的に亡き者にすることばかりを考えていたのでしょう。

最終的には、イエス様の身柄を強引に確保し、総督の前に突き出し、偽証を用いてでもイエス様に対する死刑判決を得るという作戦を取るわけです。奇しくも、彼らの作戦は大成功を収め、自分たちの望みどおりにイエスを合法的に殺すことに成功したわけです。しかし、彼らの的外れの熱心さは、神の御子を処刑するというとんでもない罪を犯す結果となってしまうわけです。

ライフチャーチ
大谷信道


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