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2022年11月29日(火)
【今日のみことば】 ローマ人への手紙 7章1-6節 1それとも、兄弟たち。あなたがたは、律法が人に対して権限を持つのは、その人の生きている期間だけだ、ということを知らないのですか――私は律法を知っている人々に言っているのです。―― 2夫のある女は、夫が生きている間は、律法によって夫に結ばれています。しかし、夫が死ねば、夫に関する律法から解放されます。3ですから、夫が生きている間に他の男に行けば、姦淫の女と呼ばれるのですが、夫が死ねば、律法から解放されており、たとい他の男に行っても、姦淫の女ではありません。4私の兄弟たちよ。それと同じように、あなたがたも、キリストのからだによって、律法に対しては死んでいるのです。それは、あなたがたが他の人、すなわち死者の中からよみがえった方と結ばれて、神のために実を結ぶようになるためです。5私たちが肉にあったときは、律法による数々の罪の欲情が私たちのからだの中に働いていて、死のために実を結びました。6しかし、今は、私たちは自分を捕らえていた律法に対して死んだので、それから解放され、その結果、古い文字にはよらず、新しい御霊によって仕えているのです。
【ポイント】 ①キリストと共に死に、共に生きるということ キリストを信じる者が律法の奴隷になっていない理由について、パウロは別の角度から説明しています。
この説明は、律法と関係なく生きてきた異邦人に対してではなく、熱心に律法を守ってきたユダヤ人に対するものなので、異邦人である私たちとってはちょっとピンとこないものかもしれません。しかし、クリスチャンの中には、イエス様の恵みの福音から信仰の歩みを始めたにもかかわらず、いつの間にか「律法主義」に陥ってしまう方もいらっしゃるので、このパウロのことばからしっかりと学ぶ必要があります。
彼のポイントは「死んだ者には律法は適用されない。」ということです。このポイントは、律法が規定する婚姻関係からの適用です。律法においては、配偶者が生きている間に、それ以外の人と関係を持つことを「姦淫」として禁じています。しかし、配偶者が亡くなった場合には、その戒めは適用外となります。ですから、キリストと共に死んだ私たちは、律法に対しても死んだことになり、キリストと共に復活したわたしたちは律法とは関係なく生きて行くことになるのです。
この説明は、キリストを信じないユダヤ人には説得力を持たないかもしれませんが、キリストを信じる歩みをはじめたユダヤ人(ユダヤ人クリスチャン)にとっては、非常に重要なメッセージとなったことでしょう。もちろん、異邦人クリスチャンでいつの間にか律法主義に陥ってしまった人にとっても同じですね。私たちクリスチャンにとってイエス・キリストを信じるとは、イエス様との愛の関係によって、イエス様と一つとなることを意味します。それは、イエス様と共に死に、イエス様と共に復活することをも意味しています。私たちクリスチャンは、イエス様と共に死に、共に生きるという霊的な領域での出来事を事実として信じているでしょうか。私たちクリスチャンが行っている「バプテスマ」は、この目に見えない出来事を、象徴として目で見えるかたちで再現した者なのです。
しかし、パウロは、多くのクリスチャンがイエス様と共に死に、イエス様と共に新しい人生を歩んでいない場面を目にしていたのです。繰り返しになりますが、律法に縛られながら生きているユダヤ人クリスチャンや、異邦人なのに律法に縛られた生き方を始めてしまうクリスチャンが出てきてしまったのです。この状況は2000年以上経った現在でも同じなのです。イエス様の自由ではなく、律法の奴隷として生きているクリスチャンがたくさんいるのです。それは、鎖が切られているのに、わざわざその鎖を自分で巻きつけている囚人、牢獄の扉があいているのに、その中にとどまったまま生きている囚人のようなものなのです。
私たちクリスチャンは、律法とそれを破ったときの罰を恐れながら生きる者ではなく、誰から強いられたわけでもなく、自分の自由な意志で神様の御心を行うことを喜びとして生きている者なのです。ところが、先生に怒られなければ勉強しない生徒、会社や上司に厳しく管理されなければ真面目に仕事ができない社会人がいるのと同じで、厳しい戒めがなければ正しい生き方を選ぶことができないクリスチャンが少なくないのです。そのような人たちの中には、厳しいルールを求め、ルールと罰則に支配されるほうが、むしろ楽であると感じるようになり、自らルールや罰則の奴隷になることを望む人すらいるのです。
あなたはどうですか?キリストの自由を享受し、その自由の中に生きていますか? それともルールと罰に支配される、ある意味楽な生き方を選んでしまっていることがありませんか?よく考えてみましょう。
ライフチャーチ 大谷信道