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2020年11月20日(金)
ヤコブの手紙 5:4-6 4見なさい。あなたがたの畑の刈り入れをした労働者への未払い賃金が、叫び声をあげています。そして、取り入れをした人たちの叫び声は、万軍の主の耳に届いています。5あなたがたは、地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、殺される日にあたって自分の心を太らせました。6あなたがたは、正しい人を罪に定めて、殺しました。彼はあなたがたに抵抗しません。
【ポイント】 ①「神と富」の問題に取り組む その3 アメリカでは、バイデン氏が「国民皆保険」「公立大学の無料化」「最低賃金の引き上げ」の必要性を訴えると、トランプ氏はバイデン氏を「社会主義者」と非難しました。このトランプ氏の主張の前提には「社会主義は悪である」という考え方があります。その主張をしているトランプ氏はクリスチャンであると公言し、多くのクリスチャンが彼を支持しているようです。それは、アメリカでは多くのクリスチャンが「社会主義」的な経済のあり方が間違っていると考えていることを示唆しています。それでは、聖書は社会主義的な経済(社会)のあり方を否定しているのでしょうか。イエス様は、経済的に豊かな者が貧しい者を支えていくことを禁じているのでしょうか。
少なくとも、ヤコブの手紙を見る限り、聖書は豊かな人たちが生活に困っている人を支えることが神様の前で正しいことであることは明らかです。さらに、使徒の働き2章に記されている初代教会の姿はこうです。「44信者となった者たちはみないっしょにいて、いっさいの物を共有にしていた。45そして、資産や持ち物を売っては、それぞれの必要に応じて、みなに分配していた。46そして毎日、心を一つにして宮に集まり、家でパンを裂き、喜びと真心をもって食事をともにし、47神を賛美し、すべての民に好意を持たれた。主も毎日救われる人々を仲間に加えてくださった。」クリスチャンとしてのトランプ氏、そして彼を支持しているクリスチャン、とくに聖書を誤りのない神のことばとして信じている保守的なクリスチャンはこれらの個所をどのように受け取るのでしょうか。
ここで私たちが気が付くべきことは、私たちクリスチャンもこの世的な価値観が強く刷り込まれてしまっており、聖書を繰り返し学んでいても、その既成概念から抜け出せていない人が大勢いると言うことです。ですから、私たちは「社会主義」「資本主義」などという、社会や学校で教えられてきた既成概念を捨て、まっさらな気持ちで聖書を読み、何が神様の御心なのかを知ることが極めて重要です。私たちが考えるべきことは、自分の住んでいる国がどのような経済体制を取るのかと言うことではありません。社会主義体制の中でも私腹を肥やす人はいるでしょうし、資本主義の中でも自分の富を必要としている人のために分配する人はいるのです。自分の国が社会主義であろうが、資本主義であろうが、私たちクリスチャンがなすべきことは神様の御心を求め、神様の前で何が正しいことなのかを見極め、実践して行くことなのです。私たちクリスチャンは「主義」によって生きているのではなく、「主のみことば」によって生きることを約束した者だからです。
ライフチャーチ 大谷信道