デイリーディボーション 4月12日(水)

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デイリーディボーション 4月12日(水)

2017年4月12日(水)

【通読】
ヨハネの福音書 19:28-30
28この後、イエスは、すべてのことが完了したのを知って、聖書が成就するために、「わたしは渇く」と言われた。29そこには酸いぶどう酒のいっぱい入った入れ物が置いてあった。そこで彼らは、酸いぶどう酒を含んだ海綿をヒソプの枝につけて、それをイエスの口もとに差し出した。30イエスは、酸いぶどう酒を受けられると、「完了した」と言われた。そして、頭をたれて、霊をお渡しになった。

【ポイント】
①イエス様の死
「聖書の成就」とは、必ずしも聖書が予告したことが実現するという意味ではありません。場合によっては、「旧約聖書の記述と明らかな関連が認められる。」というときも、成就という言い方をします。28節にも「聖書が成就するために、」とありますが、その箇所は詩篇69篇21節だと考えられます。「21彼らは私の食物の代わりに、苦味を与え、私が渇いたときには酢を飲ませました。」
69篇はこのように始まります。「1神よ。私を救ってください。水が、私ののどにまで、入って来ましたから。2私は深い泥沼に沈み、足がかりもありません。私は大水の底に陥り奔流が私を押し流しています。」 1節の前の書き出しに「指揮者のために。『ゆりの花』の調べに合わせて。ダビデによる
」とありますから、ダビデが神様に忠実に国を治めようと最善を尽くしているのに、敵から、場合によっては同胞からも責められ、苦しんでいる中で詠んだ詩だと思われます。イエス様の歩みと重なる部分を見ることができますね。

「酸いぶどう酒」とは、ローマ兵が自分たちの喉の渇きを潤すための飲み物だったと考えられています。清潔な飲水を手に入れたり、清潔な状態を保つことが難しかった時代に、酸いぶどう酒は雑菌などが繁殖しにくい安価で安全な飲み物だったのでしょう。しかし、本当に弱りきった人の渇きをいやすための飲み物としては清潔な水がふさわしいでしょうし、上等なワインと比べれば、決して美味しいと感じるものでもなかったはずです。

十字架刑は、受刑者に最大限の苦しみを与え、その苦しみをできるだけ長く続かせるために考案されたものだと言われています。ムチで全身の皮膚を切り裂き、手足に太い釘を打ち込み、十字架に固定し、長い時間苦しませること、そして、その姿を人々に見せることによって犯罪、反乱を抑止する目的が十字架刑にあったのです。もし、「酸いぶどう酒」と呼ばれる飲み物がローマ兵の喉の渇きを潤すために有用であったとすれば、それは受刑者にとっても同じ効果があったと考えられます。つまり、受刑者に水分を補給させることによって、脱水状態などを防ぎ、なるべく長く生かし、長く苦しむようにさせていたのかもしれません。

いずれにしても、ヨハネはこの出来事が詩篇69篇の成就であったと結論づけているわけです。

②詩篇22篇と69篇の共通点
両方とも、神様への嘆きから始まることはすでに学びましたね。しかし、驚くことに、両方とも、最後は「感謝、賛美」で終わるのです。どのように困難な状況にあっても、神様を信じる続ける者は必ず救いを得るという「約束」を信じ続けている姿を見ることができます。しかも、その約束は一代で終わるものではなく、後の時代にまで続いていくことが約束されているのです。両方を最後の節を見てみましょう。この約束は私たちに与えられているものです。

詩篇22篇30-31節
30子孫たちも主に仕え、主のことが、次の世代に語り告げられよう。31彼らは来て、主のなされた義を、生まれてくる民に告げ知らせよう。

詩篇69篇35-36節
35まことに神がシオンを救い、ユダの町々を建てられる。こうして彼らはそこに住み、そこを自分たちの所有とする。36主のしもべの子孫はその地を受け継ぎ、御名を愛する者たちはそこに住みつこう。

ライフチャーチ
大谷信道


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