デイリーディボーション 5月28日(水)

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デイリーディボーション 5月28日(水)

2020年5月28日(水)
テトスへの手紙 1:5-9 5私があなたをクレテに残したのは、あなたが残っている仕事の整理をし、また、私が指図したように、町ごとに長老たちを任命するためでした。6それには、その人が、非難されるところがなく、ひとりの妻の夫であり、その子どもは不品行を責められたり、反抗的であったりしない信者であることが条件です。7監督は神の家の管理者として、非難されるところのない者であるべきです。わがままでなく、短気でなく、酒飲みでなく、けんか好きでなく、不正な利を求めず、8かえって、旅人をよくもてなし、善を愛し、慎み深く、正しく、敬虔で、自制心があり、9教えにかなった信頼すべきみことばを、しっかりと守っていなければなりません。それは健全な教えをもって励ましたり、反対する人たちを正したりすることができるためです。
【ポイント】 ①テトスに与えられた責任 5節を見ると、パウロはテトスにクレテの地域の町ごとに長老(牧師)を任命するように指示していることが分かります。ここから分かることは、クレテでは多くの人がイエス・キリストへの信仰へと導かれていたのに、それぞれの群れには牧師がいなかったことが分かります。非常に速いペースで伝道が進んでいたことを示唆しています。
とても喜ばしい状況ではありますが、同時に、間違った教えが入り込みやすい非常に危険な状況でもありました。異邦人でクリスチャンになった人の中にはイエス・キリストの福音を十分に理解していない人、それまでの異教的な生活習慣を変えられない人が含まれている可能性がありますし、ユダヤ人からクリスチャンになった人は、ユダヤ教の律法主義的な聖書理解から抜けきれない人もいたことでしょう。もちろん、イエス・キリストを信じる信仰によって救われた人々でしたが、それはリーダーとして、みことばをもって群れを導いていく準備ができていることを意味しているわけではありませんでした。
ですので、それぞれの集まり(教会)は、神様の御心にかなう牧師を慎重に選出すること、そのような人を育成することが必要だったのです。これまで学んでいたテモテの手紙見ても、パウロがテモテやテトスに教えていた牧師の資質、選出方法を無視し、自分たちの勝手な基準で牧師を選んでしまった結果、教会が混乱に陥ってしまったケースが数多くあったのだろうと推察できますね。ですから、パウロはそれぞれの教会が正しく牧師の候補を吟味、審査したうえで任命することがいかに重要なのかということをよく知っていたのでしょう。
それでは、どのような人を牧師として任命したらよいのでしょうか。テモテ、テトスへの手紙に共通する牧師の資質の一つは「普通に良い人」であるということです。別の言い方をすれば「あの人ちょっと変わっているよね」と言うような人は、本人が「私は牧師としての召命を受けているのです!」と主張したとしても、または、どのように聖書や神学に精通していたとしても、残念ながら牧師には向いていないということになります。もちろん「普通に良い人」という理由だけで牧師の働きが務まるわけではありませんが、今日の個所を見ても「普通に良い人」という資質が極めて重要であることは明らかですね。
残念なことに、現代の教会においては意外とこの点が見過ごされているのです。神学校の入学審査においても、牧師招聘の審査においても、上に記されているような人間性、社会性が深く問われることはほとんどありません。そのような視点で人を見ることは不信仰であるかのような風潮すらあるかもしれません。献身者(牧師を志す者)、牧師の数が少ないので、選びたくても選択肢がほとんどない現状もあるでしょう。しかし、現代においても、パウロがテモテ、テトスに教えた牧師(執事)の資質は、神様からの指示であると重く受け取り、この基準に照らして牧師を招聘、任命することが重要であることを覚えておきましょう。
ライフチャーチ 大谷 信道


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