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2022年6月8日(水)
マタイの福音書 26章59-62節 59さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える偽証を求めていた。60偽証者がたくさん出て来たが、証拠はつかめなかった。しかし、最後にふたりの者が進み出て、61言った。「この人は、『わたしは神の神殿をこわして、それを三日のうちに建て直せる』と言いました。」62そこで、大祭司は立ち上がってイエスに言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」
【ポイント】 ①「集団ヒステリー」に注意! 戦争の原因の一つは「集団ヒステリー」であると考える研究者がいるようです。ヒステリーとは現在精神医学の中では使われていない用語のようですが、それが意味することろは、怒りなどの強い感情をコントロールできなくなってしまっている状態を指しているものだと思われます。つまり、国と国の間に起こる何らかの衝突に癇癪(かんしゃく)を起こし、その怒りをコントロールすることができない状態に陥ることが、戦争の原因だというわけです。もし時の政府の中に戦争を起こしたいと思っている人がいれば、一部の人たちに起きたヒステリーを助長させ、集団ヒステリーを引き起こさせ、世論として利用できるわけです。
イエス様の際にも十字架にも集団ヒステリーと呼べるような現象が起きていました。イエス様の十字架の状況こそが集団ヒステリーの典型例として取り上げても良いかもしれません。イエス様の十字架がサタンの策略であると教える牧師が多いのですが、私はサタンをスケープゴートのように利用し、何でもかんでもサタンのせいにするのは間違っていると思っています。私は、サタンが大群衆の心を100%支配し、本人の意志とは全く関係のない行動を起こさせるような事例を聖書に見出すことはできないと考えています。もし、そのようなことが出来れば、もっと早く、誰の目にも留まらない形でイエス様を暗殺することができたことでしょう。サタンは人を誘惑することができますが、最終的にそれを実行するか否かは、知性、良心、自由意志を持った人間なのです。
クリスチャンである私たちは神様(みことばと御霊)によって与えられた知性(知恵)、良心(神の御心)、自由意思(神の愛への応答)によって、何が神様の前に本当に正しいことなのかを見分ける力が与えられています。それがサタンの策略であろうが、人間の策略であろうが、私たちの心も頭は何者によっても支配されたり、操作されてはならないのです。
直近の出来事で言えば、「ロシアは悪者・ウクライナは正しい者」などという、一般的に報道されている単純な構図を鵜呑みにしてはならないのです。日本人である私たちは特にそうなのです。連合国から「悪」のレッテルを貼られていた第二次世界大戦中の日本は、国民全員、兵士全員が邪悪で非人道的な人々だったのでしょうか。日本人である私たちはそうでないと知っています。誰が正義の見方で、誰が悪であろうが、一度集団ヒステリーが広がり、戦争が起きてしまったら、すべての人が苦しみ、悲しみ、怒りの渦に巻き込まれていくのです。愛する者が命を落とした後に自分が集団ヒステリーにかかっていたと気づいても遅すぎるのです。
ライフチャーチ 大谷信道