デイリーディボーション 8月30日(水)

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デイリーディボーション 8月30日(水)

2023年8月30日(水)
【今日のみことば】 コリント人への手紙第一 1:4-6 4私は、キリスト・イエスによってあなたがたに与えられた神の恵みのゆえに、あなたがたのことをいつも神に感謝しています。5というのは、あなたがたは、ことばといい、知識といい、すべてにおいて、キリストにあって豊かな者とされたからです。 6それは、キリストについてのあかしが、あなたがたの中で確かになったからで、7その結果、あなたがたはどんな賜物にも欠けるところがなく、また、熱心に私たちの主イエス・キリストの現われを待っています。8主も、あなたがたを、私たちの主イエス・キリストの日に責められるところのない者として、最後まで堅く保ってくださいます。9神は真実であり、その方のお召しによって、あなたがたは神の御子、私たちの主イエス・キリストとの交わりに入れられました。
①パウロの皮肉? 1コリントを読んだことがある人であれば、誰でも「あれっ?」と思ってしまう箇所ではないでしょうか。手紙を読み進めると、コリント地方の教会では、様々な問題、課題があり、決して健全な状況ではなかったことが明らかだからです。コリントの教会で起きていたと思われる問題をまとめると下のようになります。
問題1 不和と共同体の分裂。1:10-4:20 問題2 不道徳な者。5:1-6:20 問題3 性/独身/結婚についての誤解。7:1-40 問題4 食物についての誤解と論争。8:1-11:1 問題5 礼拝における不適切な行為。11:2-34 問題6 霊的賜物についての誤解。12:1-14:40 問題7 信徒の復活についての誤解。15:1-58 問題8 募金が滞っていることについて。16:1-11
このように、コリント教会は、特に福音の知識不足が原因と思われる多くの問題が起きていました。ですから「5というのは、あなたがたは、ことばといい、知識といい、すべてにおいて、キリストにあって豊かな者とされたからです。」というパウロのことばは当時のコリントの教会の実情と一致しないように思えるわけです。
ここでのパウロの真意を知ることはできませんが、ここで大切なことは、このパウロの言葉がコリントの教会のクリスチャンにどのようなインパクトを与えたのかということです。イエス様の福音、そしてパウロの教えを忠実の守ってきた人は、パウロと共に感謝を覚え、慰めと励ましを受けたことでしょう。一方、そうでなかった人々は、自分たちの問題が明らかにされ、心に痛みを覚えたり、中には反発や反感を覚える人もいたりしたことでしょう。ですから、パウロのこのことばは、皮肉や嫌味なのではなく、神様への祈りと期待であり、同時に先に述べたように福音に忠実歩んでいる人々への励ましなのです。
ここで、パウロが福音に不従順な人々に否定的なことばを用いて問題を指摘するのではなく、神様の計画を先取りして提示していることに、神様がパウロに与えられた知恵を見ることができます。パウロは以前から様々な報告を受け、コリントの教会の中の問題、それを引き起こしている人物をきちんと把握していたと思われます。ですから、その人たちを名指しで訓戒することもできたわけですが、そのような方法を取らなかったのです。もしかすると、今日のパウロのことばは、聞いた人の心に反発を起こさせたり、心を頑なにさせず、しかしグサッと突き刺さるような強いインパクトを与えることができたかもしれません。
ライフチャーチ 大谷 信道


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