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44あなたがたは、あなたがたの父である悪魔から出た者であって、あなたがたの父の欲望を成し遂げたいと願っているのです。悪魔は初めから人殺しであり、真理に立ってはいません。彼のうちには真理がないからです。彼が偽りを言うときは、自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら彼は偽り者であり、また偽りの父であるからです。45しかし、このわたしは真理を話しているために、あなたがたはわたしを信じません。46
あなたがたのうちだれか、わたしに罪があると責める者がいますか。わたしが真理を話しているなら、なぜわたしを信じないのですか。47神から出た者は、神のことばに聞き従います。ですから、あなたがたが聞き従わないのは、あなたがたが神から出た者でないからです。」
【ポイント】
「悪魔」と訳されていることばは、ギリシャ語で「diabolos—ディアポロス」で、元々の意味は「中傷する者」「他人について偽りを言うもの」です。私たち日本人が持っている「デビル・悪魔」のイメージとはだいぶ違うのではないでしょうか。さらに、イエス様のことばから、イエス様がここで使った「悪魔」の定義がわかります。それは、①人間的な欲望を成し遂げたいと願っている者、②人殺し・殺意を抱いている者、③真理に立っていない者、④偽りを言うと者、というようなことです。まさに、アダムとエバに対して、真理ではなく偽りを語り、神のようになれるという欲望をかきたてさせ、罪を犯させ、その結果死に至らせた蛇にも当てはまる特徴です。もちろん、悪魔と呼ばれたユダヤ人はさらに殺意を増すでしょうが、皮肉なことにそのことによってイエス様のことばが正しいことを証明することになるわけです。アブラハムを父に持ち、神を父とし、本当に神に属しているのであれば、そのようなことは行わないはずであるという事も、ユダヤ人はよく分かっているからです。
これは本当に恐ろしいことです。ユダヤ人たちも正直に、自分の胸に手をあてて考えてみれば、イエス様が罪を犯していないこと、真理を語っていることを知っていたはずなのです。イエス様はその部分に対して語りかけているのですが、ユダヤ人達は必死に抵抗します。イエス様が全く見当違いなことを語っているのであれば、無視すれば良いのです。しかし、自分の罪をいい当てられているからこそ、当惑し、それを絶対に認めたくないという心理が働き、イエス様に対して怒っているのです。彼らの怒りは全くの的外れなのです。人間は、自分の間違い、罪を言い当てられた時に、一番強い拒絶反応を起こすものです。怒る理由は、相手が言っていることが正しいことを心の中で知っているからです。
対照的に、真理を求め、真理に生きようとする者は、平安と安定の中に生きることが出来ます。心の中に矛盾を抱えていないからです。みことばと聖霊の促しに前向きに取り組んでいるときに、私たちは安定していられるのです。その歩みを神様が喜んでくださっていることを知っているからです。反対に、聖霊の促しにより、頭(心の中)では真理を知りながら、その真理に従って生きることをしない時に、私たちの心、情緒は不安定になります。神様から与えられている「本心」が「それじゃだめだ!」と叫び声をあげるからです。そして、同時にその本心を押さえつけ、攻撃する思いが生まれます。これを葛藤と呼ぶわけです。葛藤の中で、神様の御心ではなく、自分の欲望を優先させる時に、皮肉な結果としてさらに不安、いらいらを助長させる結果となってしまうのです。ユダヤ人はこの不安、イライラを解消する方法として、イエス様を殺したいとまで思ったわけです。
あなたは、理由もなくイライラを感じたり、不安を感じたりすることがありませんか。そして、そのイライラ、不安の原因が他人にあると思い、家族、友人、同僚に当ってしまうことはありませんか。本当の原因は外にあるのではないことに気が付きましょう。相手に思う存分イライラをぶつけても、心には平安が来ないことにも気が付きましょう。イエス様の真理の中に行き、そのみことばに従って行く時に、不思議な事に大きな平安の中に生きることができます。イエス様に服従することは、束縛されることではなく、本当の自由の中に生きることになるのです。
【祈り】
「神様、私の心にはいつも葛藤があります。御心をおこなってあなたを喜ばせるのか、欲望に従って自分の肉体を喜ばせるのか常に選択を迫られます。しかし、あなたの御心を優先させる時に心に平安と温かいものが流れることを少しずつ学んでいます。置かれた状況や人間関係とは関係なく、あなたとの愛の関係だけでイライラ、不安が解消されることを今日も信じ、取り組んでいきます。そのときに、あなたは必ず聖霊の助けを与えてくださいますから感謝します。今日もあなたに委ねます。あなたを愛します。イエス様のお名前で祈ります。」
ライフチャーチ牧師 大谷 信道