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2023年11月15日(水)
【今日のみことば】 コリント人への手紙第一 3:21-23 21ですから、だれも人間を誇ってはいけません。すべては、あなたがたのものです。22パウロであれ、アポロであれ、ケパであれ、また世界であれ、いのちであれ、死であれ、また現在のものであれ、未来のものであれ、すべてあなたがたのものです。23そして、あなたがたはキリストのものであり、キリストは神のものです。
【ポイント】 ①間違った「誇り」を捨てる よく「プライドを持つ」とか「プライドを捨てる」という表現を聞きます。日本の社会の中では、必要以上に自己卑下することも、必要以上に高慢になることも良くないという共通の認識(経験)があるのでしょう。ただ、ここでパウロが指摘している「誇り」の問題は、自己についての純粋な誇りの問題ではないようです。コリントのクリスチャンの一部の人たちは、自分自身の信仰や行いについての「誇り」ではなく、パウロやアポロといった自分ではない人のことについて、自分のように誇っていたことが問題なのです。完全に同じではないかもしれませんが「虎の威を借る狐」のようなことをしている人々に注意を促しているわけです。
現代のクリスチャンの中には、「私はプロテスタンとですから」「私は〇〇派のクリスチャンですから」「私は〇〇教会のメンバーですから」などと、自分そのもではないものを誇っていたり、プライドを感じている人がいるようです。しかし、神様から見たときにそのようなプライドに一切意味がないことはちょっと想像力を働かせれば分かることです。さらに、そのほかのどのような誇り、プライド、自慢も神様の前では意味を持ちません。
驚くことに、神様の前で無意味で愚かなことをしているコリントのクリスチャンに対して、パウロは厳しく戒めるのではなく、柔和さをもって対応しています。私だったら「あなたがいくらアポロ(パウロ)を誇ろうが、あなた自身の信仰のあり方とは一切関係のないでしょ!」などと言ってしまうかもしれませんが、パウロは「22パウロであれ、アポロであれ、ケパであれ、また世界であれ、いのちであれ、死であれ、また現在のものであれ、未来のものであれ、すべてあなたがたのものです。」と非常に優しい言葉をかけているのです。つまり「パウロを誇ているあなた、あなたにはパウロだけでなくアポロもケパも与えられているのですよ。さらに、あなたに必要なものはすべて与えられているのですよ。人と比べる必要など一切ないのですよ!」と言っているわけです。
実は、このメッセージはすべてのクリスチャンにも当てはめることができるものです。そして、すべてのクリスチャンに大きな慰めと励ましを与えるメッセージです。礼拝メッセージの中でも繰り返しお伝えしていますが、私たちはイエス・キリストを信じ、愛するという信仰によって、神の子とされ、神様のもっているものをすべて相続する約束が与えられているのです。「17もし子どもであるなら、相続人でもあります。私たちがキリストと、栄光をともに受けるために苦難をともにしているなら、私たちは神の相続人であり、キリストとの共同相続人であります。」(ローマ8:17)ですから、私たちが、自分たちの信仰を比較したり、賜物を比較したり、祝福を比較したりすることは、御国の相続人とされているという神様の約束を忘れていること(無視していること)になってしまうのです。
この約束を信じる者は、不必要な自己卑下や高慢から自由にされます。他者と自分を比較し一喜一憂することからも自由にされます。他者へのねたみ、そねみ、自分だけ損をしているのではないかという不安から自由にされます。他者と争うことから自由にされます。この自由がイエス・キリストを信じる者に与えられている平安なのです。
ライフチャーチ 大谷信道