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2023年8月16日(水)
【今日のみことば】 ローマ人への手紙 15章28-31節 28それで、私はこのことを済ませ、彼らにこの実を確かに渡してから、あなたがたのところを通ってイスパニヤに行くことにします。29あなたがたのところに行くときは、キリストの満ちあふれる祝福をもって行くことと信じています。30兄弟たち。私たちの主イエス・キリストによって、また、御霊の愛によって切にお願いします。私のために、私とともに力を尽くして神に祈ってください。31私がユダヤにいる不信仰な人々から救い出され、またエルサレムに対する私の奉仕が聖徒たちに受け入れられるものとなりますように。
①パウロが感じていた当時のキリスト教界の危機 当時パウロが直目していた課題(問題)の一つは、エルサレムの教会のユダヤ人クリスチャンとの和解(一致)であることを昨日触れましたが、今日の個所からもそのことを伺い知ることができます。31節の最後の「またエルサレムに対する私の奉仕が聖徒たちに受け入れられるものとなりますように。」というローマ教会のクリスチャンたちへの祈りの依頼から、パウロの働きがエルサレムのユダヤ人クリスチャンたちから受け入れられない可能性があったことが推察できます。
さらに今日の個所では別の問題があったことが分かります。それは、エルサレムのユダヤ人たちからの迫害です。ユダヤ人から見ればパウロは裏切者であり、使徒の働きの9章29節などをみると、ユダヤ人たちが以前からパウロを殺害しようと企てていたことが分かります。ユダヤ人からすれば、この企ては決して悪意から出たものではなく、神様のために、神様を冒涜する者に制裁を加えるという、ある意味神様の御心にかなった行為だったと思われます。
パウロのエルサレムを中心とするユダヤ人クリスチャン、そしてユダヤ教徒のユダヤ人からの迫害の理由は、彼らがイエス様の福音を十分に理解していないことにありました。別の言い方をすれば、パウロがイエス・キリストの福音を正しく伝えているがゆえに、それを理解しない人々からの攻撃に遭っていたということになります。さらに言えば、パウロがユダヤ人クリスチャン、そしてユダヤ教徒からのプレッシャーや迫害に屈することなく、福音を水で薄め、ユダヤ教の一派のような教えにせず、決して自分がイエス様から受けた福音について妥協しなかったということでもあるのです。ガラテヤ人への手紙2章には、ペテロやバルナバでさえも、エルサレム教会のクリスチャンたち(割礼派の人々)の間違った福音理解のプレッシャーに負け、異邦人と食卓を囲むの止めるような間違いを犯してしまったことが記録されています。当時のペテロやバルナバはエルサレム教会が本部であり、本部の意向に沿わない行動は慎むべきだという感覚を持っていたことが推察できます。しかし、パウロは、どれだけ偉い人たち、影響力のある人たちから何を言われようが、自分が直接イエス様から伝えられた福音を変えることはしなかったのです。イエス様がパウロを選び、使徒として立てられた理由が良く分かる気がしますね。
パウロはエルサレム教会との良好な関係、信頼関係を築き、純粋はイエス様の福音を共有したいと考えていたのでしょう。同じように、彼らからの度重なる迫害にもかかわらず、同邦であるユダヤ人がイエス様の福音を受け入れることを心から願っていたのです。私たちは、このパウロに与えられていた神様の計画、ビジョンを共有し、常に主の愛による一致を実現していくことが求められているのです。
ライフチャーチ 大谷信道